レポート 2020.12.25
今年のテーマは「私のタイニーハウス 」!第5回タイニーハウスデザインコンテスト募集開始(応募登録2/28 作品提出4/30まで)
レポート 2019.08.11
レポート 2018.4.21-22
レポート 2017.11.23
豊かな森と水源に囲まれ、近年若い移住者が
増えている山梨県・小菅村。
村の財産である森や水の自然と共存し、
次の世代の新しい住まいや文化を作るため、
小菅村ではタイニーハウスの建設に
取り組んでいます。
YADOKARIは、このタイニーハウスデザイン
コンテストの意義に共感し、官民協働で行う
コンテストの企画・運営に全面協力しています。
タイニーハウスデザインコンテストは、
作品応募だけにとどまりません。
小菅村の自然や人々とともに、
タイニーハウスを考えるプロジェクトです。
コンテストの特長
専門的な考え方だけでなく、
ユニークなアイデアや提案も選出します
プロジェクトを通して、美しい自然と
村の住民との交流ができる
コンテストは応募資格不問
アイディアが重視される
官民協働で行う本コンテストに関わる人々の熱い思いを集めました。
メッセージ
受賞作品紹介
過去の受賞作品をご紹介します。
該当なし
選評 今年度は飛びぬけた作品が無かった事と、タイニーハウスに対する多様な提案が多かったため見送らせて頂きました。
長谷川ユウジ
選評 この作品は小菅村の地域特性を考慮し、タイニーハウスを活用した小規模共同体の提案である。タイニーハウス本体の魅力だけでなく山間地域で生活を行う上での生き方、暮らし方まで踏み込んで提案をしている所が評価された。建物の考え方もコンパクトでありながら隅々まで検討された素晴らしい計画案である。人と自然とのつながり方や若い世代がこれから山村や農村で生活をして行くための大きな指針となるであろう。
富岡明日香・關本丹青・野澤潤一郎
選評 この作品は人や建物が年齢、家族構成、職業、用途などの変化に対応できるよう、一辺1.36mほどの6角形ユニットを繋ぎ合わせることで自由に可変できるタイニーハウスを提案している。6角形のユニットに違う機能を与えたことにより自由な展開を可能にするアイデアが評価された。これからの時代を先取りしたような提案である。
大峯竣平・堤康浩
選評 この作品は「家とは何だろうか」と考えた結果、自分で家を作るための「原点となる家」の提案である。格子状の基礎に2Ⅿ角の物置小屋と丸太の架構がかかっただけの家である。自然と向き合い、自分と向き合いこれからの自分の家を探し、作っていく様を表現している。これからどの様な家が生まれるのか分らないが、家を考えるきっかけを表現した所が評価された。
上見浩基・犬童伸浩
選評 国で問題となっている空き家をタイニーハウスビレッジとして蘇らせようとして提案された作品である。空き家の再利用法として1世帯の家を3世帯で使い、減築した部分をコモンスペースとして活用、お互いに支えあって生きていけるような環境を構築した所が評価された。空き家の活用方法として面白い作品である。
⼩松幸廣
選評 タイニーハウスデザインコンテストを4回開いている中でオフグリッドは毎回提案されてきているが、この作品はオフグリッドアイテムを全部入れたような実に楽しい作品である。細部にわたって詳細な提案が述べられている。オフグリッドをまとったようなタイニーハウス、こんな家が有ったら楽しいオフグリッド生活が出来そうである。自給自足は小菅村の永遠の課題であり地域の自立のためには欠かせないアイデアである所が評価された。
中山晋吾
選評 家を終の棲家どころでは無く自分のお墓として建設するという、奇想天外なアイデアが評価された。今、日本中で「墓じまい」というこれまででは考えられない現象が起きている。お墓を作ってもだれもお参りに来ない墓が続発し問題となっている。自分の家が墓所として、コミュニティーの場として近隣の方に利用してもらうアイデアは、これからは必要になるかもしれない。
本多健
選評 タイニーハウスと壁面緑化、しかも緑の多い自然の中でと考えがちだが小さいからこそ開放的な住まいをと考えた時に、視線が気になる。その解決案として壁面緑化は面白いアイデアである。周囲のステンレスワイヤーは構造体としても機能する。緑化機能だけでなく農作物の柵としても活用できるだろう。オフィスだけでなく住まいとしても十分機能するであろう。
高山祐梨子
選評 家の機能を用途ごとに分割、それぞれで機能させるとともに集合させることにより1軒の家としても機能する。また、各ユニットが小さく設定されているので移動も簡単に出来そうである。状況や必要に応じて各ユニットそろえて行く事もでき、フレキシブルに富んだ点が評価された。友達と各ユニットを持ち寄って住まいを作る事も出来そうである。
中川遥樹
選評 この作品は小菅小学校4年生からの提案である。4Ⅿ角の立方体を4つ並べ各立方体に機能を付加し大家族でも暮らせるタイニーハウスを提案した点が評価されたことと、わずか10歳にしてこの作品をまとめあげたことに審査員一同驚かされた。家での一日の生活を想定してプランニングをしている点も特筆したい。将来が楽しみである。
守重瑠華・木下美紅・細⾕莉旺・藤木美友
選評 この作品も小菅小学校 6年生グループからの作品である。このグループは自由学習の時間に小菅村にあるタイニーハウスを見学し、学習発表会のためにまとめた資料を作品としてまとめ、提案したものである。タイニーハウスを木造で建てることにより村の森林が守られるというメッセージが素晴らしい。模型まで作って詳細に検討したことが評価された。
滝川 麻友
選評 六角形の基礎に放物線アーチを二重にかけ、二階建てのテントの様なしつらえのタイニーハウスの提案。提案の中で示されている家の要素は真ん中の浴槽と梯子段のみ、テントの様に見えるが十分家である。建築の構造形式から建築素材や生活様式の提案、ダブルスキンとした断熱仕様、アーチの集まった個所を活用した浴槽等、住まいの構成要素をアイデアあふれる提案で表現している。解決すべき点はあるものの、未来の住宅を予感させる傑出した作品である。夜景の写真が楽しくもあり印象的であった。このような建物が森の中に建っていたら楽しそうである。審査会満場一致で最優秀賞に選定された作品である。
山内 祥吾
選評 この作品は建物をドーナツ状に配置し、真ん中に中庭を取り込んだ案である。自然との融合を考えた案は多数あるが、ほとんどの案は外とのつながりを意識した案が多い中で内側に取り込んだ点が評価された。自然の中であってもプライバシーは必要である。また家族同士も向き合うように暮らせる点にも配慮された案である。中庭も家の一部として機能し、小さな空間を補完する役目を持っている。小さいながら即実現可能であり、質の高い生活を与えてくれそうな楽しい家であるところが評価された。
馬塲 寛子・香月 弥樹
選評 楕円形の大屋根の下、家具化されたキッチン、テーブル、ベッド、トイレなどの住宅機能を壁際に沿わせ住居を形作る半地下の建物は昔の竪穴式住居を連想させる。竪穴式住居の現代版の様な建物である。住まいの原型を感じさせ、機能分化された現代住宅を考えるとこれでも十分ではないかと感じさせる。建築と家具の境界を融合させた楽しい提案である。
永田 敦
選評 住空間と設備空間を分離し、住空間の床を自由に配置できるように考案さされた案。これまでの建築は壁・床・天井など固定された部位で構成されるが、住空間の両側に配置された棚の様な構造体が自由な床の配置をもたらす。用途を変えたり、住む人に合わせたり状況の変化に自由に対応できる建築であり、フレキシブルな考え方が評価された。空間が変化する家、考えただけでも楽しくなる。タイニーハウスならではの提案である。
三輪 良恵・塚本 奏太・阿部 雄介・伊原 大樹
選評 住空間を畳1畳から1.5畳ほどに設定し、既存の空き家とドッキングする事で住宅としての機能を完結しようとする提案。住空間がカプセルのような小空間と言う設定がタイニーハウスや未来の住まいを想像させる。住まいが固定された形式だけでなく自由に移動できる形式になったら楽しい生活が送れるのではないか。既存住居をステーションとして余剰の家と合体する発想が評価された。既存の家の一部を借りる、まさにヤドカリのような家の形態である。
土佐谷 勇太
選評 大きな空間の中に、住宅の機能を家具化して配置、状況に応じて移動させ様々な住空間を作りだそうとする提案。家具を移動させることにより室内がリビングやダイニングや寝室に変化する。このように室内の機能を家具化させた提案は過去にもあったが、可動させたところが評価された。これからの住まいの形態を予感させる提案である。20年後には普通の家の形態になっているかもしれない。
小澤 澪
選評 この案は中学生からの提案である。住まいの共用部を1階に、2階に寝室をシンプルに配した形状である。平面形状をあえて円形状にしたところに新鮮さを感じるのと、共用部は一室空間として家族の一体感を促す仕掛けになっている。小さくてもこれだけの事が出来るよと提案しているようだ。どの様な動機で応募して頂いたかは分からないが、コンテストに勇気を頂いた提案である点を評価し、選定された。
根岸 陽
選評 建物を細長い形状にすることにより森林の中でも傾斜地でも効率よく建設する事が可能である。細長い形状により直角方向へのスペース拡大も簡単にできる。高さ方向への展開も、在来工法での建設も可能である。細長い平面を採用することによりさまざまな点を解決した点が評価された。高さの違う屋根が森の中に連なる、住んでみたいと思わせる家である。
蜷川 結
選評 何もない空間の四隅に生活機能を持たせたL字ユニットを配置、扉を開閉する事により部屋の機能が変化する。小さな単一空間をL字ユニットにより多彩な空間に変化させるアイデア、ある時はリビング、ある時は大きなお風呂、ある時は書斎へと変える仕組みは今までにない家の形ではないだろうか。外部扉の開閉により開放的にも閉鎖的にも変える事の出来る家は森林等の気象環境の厳しい地域では有効な方法である。技術的な検討点は残るが新しい住まいを提案した点が評価された。
高橋 賢治 + 山本 至
選評 住まいの機能を3分割しそれぞれの建物に自然エネルギーの活用システムを負わせた分散型のタイニーハウスの提案である。ユニットの組み合わせ方により単一住居だけでなく大人数での利用やタイニーハウスビレッジなどにも変化する。単一機能のユニットをリンクさせることにより多彩な空間を創出したアイデアが評価された。
塩島 康弘
選評 巾1.49m、長さ10.92mのガラスで覆われた透明な空間が森の景色と一体化していくようなデザインが評価された。住まいとして利用するには抵抗があるかもしれないがゲストハウスやホテルの様な非日常空間を求める要求にはぴったりの建物かもしれない。生活空間と非日常空間の違いにより評価が分かれたが、デザインの美しさで最後まで残った作品である。
大西 洋
選評 「自然の活用」と言う視点でサウナと小菅村の自然をかけ合わせる事によりSAUNA HOUSEという提案に至った。関係人口の増加、地域資源の活用や創出など、サウナハウスの建設のみならず、事業化への展開まで提案した点が評価された。タイニーハウスの小ささを活用した同じ様な提案は他にも見られたがその中で最も優れた案である。すぐにでも建設したい提案である。
田中 健昌
選評 小菅村の自然と立地を生かした、タイニーハウスによるテレワークを考えた提案である。小菅村で仕事や生活を楽しみながら、東京での生活も満喫しようとする欲張りな提案であるが、仕事改革やエネルギーの自給等をうまくかみ合わせて、やってみたいと思わせるユニークな提案である。個人にとても企業にとっても、小菅村にとってもメリットのある提案が評価された。実際小菅村にはこの様な生活を送っている家族もおり、いつでも実行できそうである。
Thet Su Hlaing (タスーライ)
選評 この作品はタイニーハウスと自然とのかかわりはどうあるべきかを考察した提案で、自然への負荷を最小限とするため丸太基礎のデッキを設定、その上に木造の四角い箱を乗せた構造となっている。自然とのかかわりを強めるためのカメラのレンズのような仕掛けや東南方向からの採光を考えた配置となっている。事実、気候の厳しい小菅村では朝日が最も重要なエネルギーであり東西に延びた川を考慮すると正しい選択である。工法に対する提案がないものの、自然のビューを思いっきり楽しむ仕掛けが評価された。
光賀博紀・佐藤貴樹
選評 デッキを挟んで建物を2棟に分割した案。主屋をリビング・就寝エリアに、離れをサービスエリアにしている。また、2分割する事により傾斜地での建設も考慮している。間に挟まったデッキが村人との交流を促す。コミュニティーの形成まで考慮されており、ビレッジとしての住民同士の交流も促進するだろう。冬場の寒さ対策が多少必要と思われるが、その分を差し引いても十分賞に値すると判断された。小菅村を詳細にリサーチしたうえで作品に反映させた点が特に支持された所である。
須藤 大
選評 小さな空間を回転交差させることにより、単調になりがちな小空間を活性化させている提案である。自然と対話できる屋上オープンデッキ、将来の住空間の拡張や、床下の空間まで考慮されている。
平面だけでなく縦方向まで考慮されたこの案は小さいながらアイデアに満ち、楽しそうな生活が思い浮かぶ作品である。
中角泰子
選評 八角形をベースに生活に必要なアイデアをこれでもかと盛り込んだ作品。こんな家に住めたら楽しい生活が送れるのではないだろうか。小さいからと諦めてしまう要素をアイデアと工夫で解決した提案である。わずか6坪ほどの建物に中庭まで取り込んでいる。犬の玄関、外から入れる浴室、書斎までついている。タイニーハウスならではの特徴が集積された案である。
小菅村ってどんなところ?
小菅村は秩父多摩国立公園内にあり、都内を貫流する多摩川の源流部に位置する自然豊かな村。
東京都心から約2時間という距離にありながら、東京都の水源林として100年以上大切に守られ続けている多摩川源流一帯の森林、
緑に囲まれた温泉など人の生活を支えてきた自然の恵みを目の当たりにできる場所です。
村中は山々の美しい景観に囲まれ、のどかでかつ清廉な雰囲気が漂います。
人々はとても温かく、村外から訪れ、やがてこの村に留まる移住者が毎年少なからずいることは、そうした村の温かさも理由のひとつかもしれません。
小菅村は、古き良き伝統を守りながら、新しいものを取り入れる柔軟さがあります。
タイニーハウスプロジェクトを通して、未来志向のまちづくりを目指しています。
第5回 応募テーマ
私のタイニーハウス
タイニーハウス小菅デザインコンテスト 2021 募集!
タイニーハウス小菅デザインコンテストも今回で第5回目を迎える事ができました。ひとえに皆様方のご支援の賜物と感じております。昨年度からマスコミ等の取材も格段に増え、タイニーハウスそのものが社会に認知されてきたと感じております。
タイニーハウス小菅デザインコンテストの過去4回のテーマは以下の様でした。
2017「私達にとって家とはなんなのだろう?」
2018「森林(自然)の活用」
2019「小さくても楽しい家」
2020「これからのタイニーハウス」
21世紀に入り世界は大きく変化しました。自然災害、地球温暖化問題、人口減少問題、そしてコロナ感染症の恐怖にまで対処を求められる時代を迎えています。この鬱積した時代を乗り越える術はないものでしょうか?せめて住まいぐらいは楽しく安全な場所にしたいものです。
そこで今年は応募テーマを「私のタイニーハウス」として作品を募集したいと思います。
不安定な時代だからこそ求められるのは安心安全と言う言葉、しかし自分を守るだけでは問題は解決しないでしょう。もっと積極的に人を守り、自然を守り、地球を守るような視点でないと問題は解決しないと考えます。そこであなたはタイニーハウスにどんなメッセージを込めますか?これからの時代が要求するタイニーハウスをあなたの視点で提案してください。
私たちはデザインという意味を、「形を作る事」ではなく、「考え方を表現する事」と考えています。過去4回を振り返ると、2019年あたりから家に対する考え方を表現する案が多くなり、また家に対する考え方も多様化してきているなと感じています。単に外観・内観のデザインでなく、いろいろな住い方を提案していただけたらと思います。
あなたもタイニーハウスのアイディアをエントリーしよう!
Guidelines
コンテスト応募要項
小菅村タイニーハウスプロジェクト問い合わせ先
メール:kosugedesign2021@gmail.com
〒409-0211 山梨県北都留郡小菅村4581番地 小菅村YLO会館 3F
小菅村タイニーハウスプロジェクト 事務局